
shohei0204
ミドルアップダウン型経営
世の中は新型コロナウィルスの影響で激しく混乱しております。
経営環境も厳しくなっており、多くの業界で激しく落ち込んでおります。
このピンチを如何にしてチャンスに変えていくか、一人ひとりの知恵が必要ですね。
さて、ミドルアップダウンというマネジメント手法があります。
よく言われるトップダウンでもなく、一般階層からの現場の声を抽出して経営判断をしていくボトムアップでもございません。
ミドル、つまりは、中間管理層(課長級)が主体となり、ときにはトップダウン、ときにはボトムアップのマネジメントを行い、最適な経営の実現を図るというものです。
以前のブログでは、課長級の待遇面について、大幅な改善をしてほしいと言及致しました。
今回のテーマでも、やはり、課長級(ミドル)の重要性について触れております。
それでは、課長級である管理層の従業員は、トップダウンにおける行動、ボトムアップにおける行動で、留意すべきポイントはどこにあるのでしょうか。
【トップダウン行動時の留意点】
経営者の指示命令を課長がボトムに伝えていきますね。これがミドルダウンです。
その際には、経営者の言葉をそのまま伝えてはいけません。
現場の状況に合わせて、さらには、部下1人ひとりに対して、その性格、特性、置かれている立場などを考慮し、納得できるように翻訳して伝えます。
翻訳の仕方が難しいとよく言われます。それは、確かに難しいですね。但し、その話は方法論であって、磨けば輝くものです。大事なことは、難しいとしても、難しいなりに翻訳するという行動を取っているかということです。
難しい→煩わしい→行動自体をやめる。
この流れがもっとも悪です。
誰だって最初はできません。出来ないから出来るように創意工夫するのです。
出来ないが悪ではなく、チャレンジしないことが悪です。
【ボトムアップ行動時の留意点】
部下から現場における事実状況や部下からの提案などを吸い上げ、経営層に報告します。これがミドルアップです。
よく研修テーマとしては、「フォロワーシップ研修」と題して、多くの企業様からご依頼を頂いております。
この研修でも焦点の一つとなるのが、部下からの提案を如何にして推奨するかという点です。
上に立つ立場の方によく見られるのが、偉そう、横柄、威圧的な姿勢です。
部下から何か言われた日には、「生意気なことを言うな」と部下のそのような行動を押しつぶしてしまうのです。
体育会系の人だと分かると思うのですが、上に物を申すなんて恐ろしくて出来ませんよね(;^_^A
わかります、私も学生時代は先輩が怖くてものが言えませんでした。
しかし、それは素晴らしく優秀なリーダーがいて、強烈なトップダウン型のチーム体であれば、チームとしての力は絶大なものになりますが、現実的に考えて、多くのチームでマイナスに働きます。
部下に創意工夫を求める割には、提案することを良しとしないって何か矛盾してますよね。
部下から提案してもらうためには、上司と部下の関係性を良好にしておくこと、常に意見を求めることなど、日々の部下との接し方がモノを言います。
このように、如何にしてミドルがその役割を果たすかによって、チーム力は大きく差が出るでしょう。しかし、私の肌感では、上記に気付いていない組織もあれば、気付いていても現状バイアスがかかって行動に移せない組織がほとんどです。
だからこそ、やったもん勝ちだと私は考えます。
口だけの組織変革ではなく、確実に行動を伴っていきたいですね。
M&S 石川将平